世の光、地の塩
「光塩」という校名は、聖書の言葉「あなたがたは地の塩である。…あなたがたは世の光である。(マタイによる福音書)」に由来します。
この「世の光、地の塩」という言葉には、次のような意味が込められています。まず、「ありのままのあなたがすばらしい」…人は誰でも、そのままでかけがえのない存在である、ということ。
そして、「他者のために」…かけがえのないあなたの個性を輝かせ、他者のために活かしましょう、ということです。
光塩では、この「光と塩」を学校目標に掲げ,自己と他者を共に尊重する自己肯定感を育みます。かけがえのないダイヤモンドの原石である生徒一人一人がそのカラット数を上げることで、自分の個性を他者のために活かす“Women for Others”へと成長していくことを目指しています。
それを実現するために、6年間を通してさまざまな取り組みを行っています。
ありのままのあなたがすばらしい
光塩は、カトリックの価値観「ありのままのあなたがすばらしい」を柱としています。
一人ひとりの人間は,歴史上にひとりしかいない大事な存在です。たとえ欠点や限界を感じていようとも、今あるがままの姿で神様に愛されている、かけがえのない存在です。
「わたし」が、ほかの誰にも代わることのできない、価値ある存在だと気づくことは、すなわち「他者」の大切さを知ることです。
大切な「ひとり」と「ひとり」がこの光塩で「私たち」となり、お互いに尊重し合い、感謝し合い、支え合いながら、さらなる高みを目指して成長しています。
学校ルーブリック
光塩では,学校目標「光と塩」を具体的に表した「学校ルーブリック」を2019年度より活用しています。「光」「塩」「光塩」の3つの観点を掲げ,以下の通りさらに3項目ずつに分けています。
光 |
光塩 |
塩 |
||||||
思いやり |
表現力 |
協働力 |
他者に開く |
畏敬の念 |
自己肯定 |
チャレンジ精神 |
思考・探求 |
知識 |
このように,卒業後の姿まで明確にイメージした学校ルーブリックを軸に据え,中高6年間を通して確固たる基盤の上に,学校生活を送ります。
お祈りとミサ
光塩では、朝礼時にお祈りを唱えることで1日を始めます。また、学期の始めと終わりにはミサにあずかります。年に一度,隣接する高円寺教会でミサにあずかります。
校舎内には小聖堂があり、その扉はいつでも誰にでも開かれています。あたたかな光の中で、祈り、静かな時間を過ごすことができます。
校名の由来、建学の精神を体験的に学びます。
中1 で、神様から与えられ認められているありのままの自分のすばらしさに目覚め、中2 、中3 のグループ作業を通して、一人ひとりの独自性をお互いに認め、…尊重し合い、協力してより良いものを築いていく体験をします。また、社会の中で「いのちと希望の担い手」としての自分の使命を自覚しながら成長していきます。
光塩の倫理教育
倫理の授業では、「世の光、地の塩」の精神を体験的に学びます。
中1…「自分との出会い」
建学の精神や創立者マドレ・マルガリタ、校章や校歌について学び、光塩紹介のしおりを作成します。また、自分の好きなものや苦手なものなど、自分の心を動かし、内面を形作っているものの写真を集め、コラージュで内的な自画像を作成します。
年に6回、スクールカウンセラーによるワークショップを行い、自分についての理解を 深め、友人とのコミュニケーションスキルを学びます。
中2…「自分と他者との関わり」
4~5名のグループを作り、新約聖書の「イエスと人々との出会いと関わりのエピソー ド」から1つを選んで、劇や紙芝居などで自由に表現します。扱うエピソードは「放蕩 息子のたとえ話」「タラントンのたとえ話」「善きサマリア人のたとえ話」「種まきのたと え話」などです。現在の私たちの生活との繋がりも捉えます。
中3…「社会の中での自分」
現代社会の中にある問題について研究し、自分に問われていることは何かを学びます。 テーマは「アジアの人々と私たちの食卓」「野宿する人々」「ホスピス」など多岐にわた ります。4~5名のグループごとに長い時間をかけて研究・発表を行い,いくつかのグ ループは、クリスマス会で全校生徒に向けて発表します。