第90回高等科卒業式 第90回高等科卒業式
春風が雲を散らし、澄んだ空を与えてくれた佳き日に、第90回高等科卒業式が挙行されました。コロナが5類になって初めての卒業式では、在校生も列席し、保護者・教職員とともに高3生の卒業を寿ぎました。
まず、校長から卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡されました。次に皆勤賞・精勤賞の授与があり、皆勤者、精勤者の保護者には受賞者の手から感謝の花束が渡されました。
校長祝辞では、この学年の、他者の優れた点を認められる謙虚さや他者を思いやることのできる優しさが述べられました。また、コロナ禍の制約の中での親睦会に、新たな枠組みでの学年企画を立ち上げた柔軟性が称賛され、その特性を活かして次のステージへ進むようにとの励ましの言葉が述べられました。
後援会会長の祝辞では、このように保護者・卒業生・教職員・在校生が一同に会して卒業式が開催できることは当たり前なことではなく、世界には学業の機会ばかりか生きることさえ保証されていない人が大勢いることに気づき、自分たちがいかに恵まれているかを感じ取り、「恵まれた」者に与えられる使命というものを立派に果たしてほしいとの願いが述べられました。引き続いて保護者代表が祝辞を述べ、光塩女子学院で育まれた祈りの心を大切にしてほしいとの言葉がありました。
卒業生総代答辞では、高等科での生活を一年ごとに振り返りながら、さまざまな困難を仲間とともに乗り越えて新たな企画を立ち上げ、学校行事を成功させた喜びを述べていました。また、学校生活における周囲の支えの大きさに感謝する気持ちを伝えていました。
今年度は、在校生がロッシーニ作曲「愛」の合唱を卒業生にプレゼントし、卒業生はクリスマス会で金賞を受賞した「ぜんぶ」、「スタンドアローン」の2曲を曲紹介とともに披露しました。仲間とともに歌う最後の合唱に、卒業生たちは万感の思いを込め、聴衆の感涙を誘いました。
式を終えて拍手に送られて退場していく卒業生を待ち受ける空の色は、第90回卒業生にふさわしい清々しい青でした。