マッチ先生が贈る今月の一句ー2月 マッチ先生が贈る今月の一句ー2月
「凍返る山の向こうは銀世界」
「春疾風我が物顔に道を往く」
立春を過ぎてもなお寒い毎日にもどかしい思いの今日この頃ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
今日は、御年97歳の友人についてお話ししようと思います。正確に言うと「母の友人」なのですが、母が亡くなった後は、娘の私がお付き合いさせていただいています。私の母は、晩年の10年余はずっと車椅子の生活で介護状態でしたが、同い年の友人ときたら、今も自分の足で歩き、入浴も一人でし、ちょっとした家事は自分で行っています。そして、驚いたことには、つい最近までシャンソンを習っており、いまだに年に何回か好きな歌い手さんのリサイタルに行っているのです。また、友人は週に一度は私に電話をくれます。話題も豊富、記憶力も私よりいいのではないかとさえ思われます。いわゆる健康寿命が長い方と言えるでしょう。
さて、いったい何が健康寿命の長いゆえんなのでしょうか。お話ししていて気づくのは、いつも何かに興味や関心を持っており、その興味や関心を持っている事柄に積極的に取り組む姿勢があるということです。もう何歳だからとか、足が衰えてきたからとか言ってあきらめてしまわないという姿勢です。飽くなき探究心とでも言いましょうか。自分に見切りをつけてしまわないということ。もちろん自分の限界を知ることも大事ではありますが、「どうせやっても無駄だから」といった安易な諦めをしていないということです。つい先日も友人からだいぶ先のコンサートに誘われました。
この元気な友人のおかげで、今日も私は励まされています。本当にかけがえのない友人です。