「松岡正剛の国語力」に佐野前校長先生のインタビューが掲載されました 「松岡正剛の国語力」に佐野前校長先生のインタビューが掲載されました

写真は、この8月に刊行されたばかりの書籍、「松岡正剛の国語力」です。日本文化論などの評論や、WEB上の「千夜千冊」というブックナビゲーションで有名な松岡正剛氏。この本は、「なぜ松岡の文章は試験によく出るのか」のサブタイトル通り、大学や大学院、高校の入試問題の松岡氏の文章の分析が行われています。中でも数少ない中学入試の例として挙がっているのが光塩で、「知の編集術」を題材に、何と小学6年生に情報と編集の関係について考えさせています(2014年度入試)。インタビューでは、佐野先生が数十年来の松岡正剛氏の愛読者だったこと、入試は文章との一期一会の出会い、受験生の成長のチャンスという考えから、この文章を選びあたためたことが語られています。光塩の問題は、筆者が一見淡々と書いている一部分にぴたりと照準を合わせ、文章の核心につながる短い記述問題を置く緻密でダイナミックな構成を持ち、素晴らしい良問と高く評価されています。実はインタビュー実施は2022年の1月、佐野先生が亡くなる1か月前のことでした。先生は、この取材をとても喜んでいたそうです。天国の佐野先生の声が届く1冊です。(松岡正剛+イシス編集学校著、東京書籍)

後ろの書棚はラーニング・コモンズの佐野先生の蔵書